熊本市・県北の建設業許可・経審・入札参加資格平日 9:00〜17:00 TEL 0968-43-9006
経営事項審査建設業法その他

自主宣言しないと経審点数が下がる|2026年7月改正でW点はこう変わる

この記事の結論

  • 2026年7月1日施行の経審の改正で、「建設技能者を大切にする企業の自主宣言」(職人いきいき宣言)がW点の加点(5点)として新設され、CCUSの加点は最大15点から10点に下がります。
  • 自主宣言をしないと、これまでと同じ取組を続けていても点数が下がります。
  • 加点を受けるには、決算日(審査基準日)までに宣言し、経審の審査の時点で国のポータルサイトに掲載されている必要があります。掲載まで通常1か月程度かかるため、余裕をもって宣言します。

2026年10月5日時点の法令・公表資料で確認

─ 単なる加点の追加ではない。対応しなければ、今期から点数が落ちます。


改正建設業法の全面施行に伴い、業界全体で適正な労務費の確保と価格転嫁が急務となっています。そのような流れの中、2026年7月1日に経営事項審査(経審)の改正が施行されます。

今回の改正はW点(その他審査項目・社会性等)に集中しており、「自主宣言制度の新設」と「CCUSの配点引き下げ」がセットになっているのが最大の特徴です。そのため、自主宣言を行わなければ、これまでと同じ取組を続けていても点数が下がることになります。

今回の改正、変更点は4つ

  1. 自主宣言制度(職人いきいき宣言)の新設(+5点)「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」がW点の新たな加点項目(W1-11)として追加されます。
  2. CCUSの就業履歴蓄積の配点が引き下げ(最大15点→10点)これまで全ての建設工事で実施した場合に15点だったCCUS(W1-10)の加点が10点に減じられます。
  3. 建設機械の加点対象が2機種追加「不整地運搬車」と「アスファルトフィニッシャー」が新たに対象となります。
  4. 社会保険未加入の減点項目が削除許可要件化に伴い、経審でのマイナス評価項目から削除されました。

自主宣言の「5点」は総合点(P点)で何点になるのか?

経審の加点項目「W点」で5点の加点を得た場合、最終的な総合評点(P点)に与える影響は、以下の計算式により算出されます。

【P点換算の計算式】

加点(W点) × 10 × 175/200 × 0.15(ウェイト) = P点換算値

今回の自主宣言(5点)をこの式に当てはめると、P点換算で「約6.5点」の加点となります。

ただし、P点は他の審査項目(経管、技、経など)との兼ね合いや小数点以下の処理によって変動するため、実務上は「P点換算で約6点〜7点程度のインパクト」と捉えておくのが適当です。

6月30日決算の会社が「加点」を確実にする実務スケジュール

経審の加点可否は、審査基準日(決算日)時点の状態で決まります。6月30日決算の会社を例に、具体的なデッドラインを確認します。

項目日付・内容備考
宣言日(申請日)2026年6月30日までポータルサイトで申請ボタンを押した日
取組開始日2027年6月30日まで申請日から1年以内で設定可能
ポータル掲載2026年7月下旬頃申請から約1か月後。経審の審査時点までに掲載が必要
経審の受審2026年10月頃決算から約3〜4か月後

「掲載」が審査に間に合うかを確認する

加点を受けるには、審査基準日(決算日)が自主宣言日以降であること(決算日までに宣言すること)に加えて、経審の審査の時点で、国のポータルサイトに掲載されていることが必要です。

宣言からポータルサイトへの掲載までは、通常1か月程度かかります(状況により前後します)。熊本県では、経審は決算日からおおむね3〜5か月後に行われるため、決算日までに宣言すれば多くの場合は間に合いますが、決算日の直前に宣言した場合や、決算後すぐに経審を受ける場合は、掲載が間に合わないことがあります。決算日や経審の日程から逆算して、余裕をもって宣言しておきましょう。

「取組開始日」は決算日より後でOK

「まだ具体的な社内規定が整っていない」という場合でも大丈夫です。取組開始日を決算日より後の日付(例:2026年8月1日)に設定し、「将来実施する」という誓約書を提出することで加点を受けられます。

今すぐ動くべき理由

今回の改正により、CCUSを全工事で運用している会社は、自主宣言をしなければ昨年度に比べると一律5点(P点換算で約6.5点)のマイナスが確定します。

社会保険の減点項目の削除により他社との差がつきにくくなるなか、この数点の差が公共工事の入札順位に直結します。決算日を過ぎる前に、余裕をもってポータルサイトからの申請を完了させてください。


【出典・参考資料】

この記事を書いた人:有働 綾(行政書士)
2006年3月に山鹿市で行政書士うどう綜合事務所を開設。建設業許可・経審・入札参加資格を中心に担当しています。

経審・入札のご相談はこちら

点数の見通し、申請の時期、提出先ごとの書類を、状況に合わせて整理します。ご相談は2回目まで無料です。