取締役の会社に対する責任は、原則として過失責任
取締役の会社に対する責任は、原則として過失責任であり、一定の場合には役員の損害賠償額を制限することもできます。
取締役等の会社役員が会社や第三者に損害を与えた場合、損害賠償等の責任を負うことになります。
会社法では、取締役の会社に対する責任が原則「過失」(不注意ミス)があった場合の責任となります。また、一定の条件を満たす場合には、株主総会の決議により役員の損害賠償額を制限することもできます。
善意と悪意、無過失と過失と重過失
役員が責任を負うかどうかは、「善意か悪意か」、「無過失か過失か(重過失か)」という2つの条件によって決まります。これらの法律用語は、通常とは別の意味で次のように使われています。
- 善意と悪意
「善意」・・・知らなかったこと/「悪意」・・・知っていたこと - 無過失と過失と重過失
「無過失」・・・不注意ミスがなかったこと
「過失」・・・不注意ミスがあったこと
「重過失」・・・重大な不注意ミスがあったこと
例えば、「無過失責任」と「過失責任」を比べた場合、不注意ミスがなくても責任を負う「無過失 責任」の方が、不注意ミスがあった場合に責任を負う「過失責任」より、責任が重いことになります。
取締役の会社に対する責任
取締役は、次のような行 為により会社に損害を与えた場合、他の役員等と連帯して損害賠償等の責任を負うこととされています。
- 違 法 配 当(※)
分配可能額を超えて剰余金の配当を行うような場合。 - 利 益 供 与(※)
株主の権利行使に関して、株主に対し金銭その他の財産を供与するような場合。 - 利益相反取引(※)
取締役と会社の利益が相反する取引を行うような場合(原則取締役会決議必要)。 - 法令・定款違反
法令や定款に違反するような行為を行うような場合。
(※)の行為は、これまで無過失責任とされていましたが、新会社法で原則過失責任となり、不注意ミスがない(無過失)場合は責任を負わなくなります。
- 「不注意ミスがない(無過失)」ことの証明は、取締役が行う必要があります。
- 自ら利益供与や自己のための利益相反取引を行った取締役は、無過失責任となります。
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